本実験の現状(1998年7月)

[English]

現在、K2Kでは、1999年1月27日の実験開始に向けて順調に準備が行なわれ ています。本実験の為に、新たにニュートリノビームライン及び実験ホールが新設さ れました。

ニュートリノビームライン ('98.02)
250キロメートル離れた神岡にニュートリノを送るために、ビームラインは北カ ウンターホールから約90度曲げられ、また、地球の円弧に合わせるために、水平 より、約1度下向きにビ−ムを打ち込みます。GPSを用いた正確な測量が行なわ れ、大量のニュートリノをスーパーカミオカンデに打ち出すことが出来ます。
電磁ホーン ('97.01)
電磁ホーンは、ニュートリノビームの方向をスーパーカミオカンデに向ける、ビーム 収束装置です。陽子ビーム標的が内部に設置されています。現在インストール待ちの 状態です。
ビームラインの電磁石('98.07)
ビームラインに設置される電磁石の敷設が進んでいます。
実験ホール ('98.05)
陽子ビームの標的から300メートル離れた所に、直径25メートル深さ15メート ルの巨大な実験室が作られました。地下に検出器を設置するのは、地球が丸い為ここ KEKから眺めたスーパーカミオカンデは約1度下方に位置するからです。
ミューオンチェンバーの鉄の設置('98.06)
ミューオンニュートリノのエネルギーを測定する為のミューオンチェンバーの鉄の設 置が完了しました。
鉛ガラスの設置 ('98.06)
ニュートリノビームに含まれる電子ニュートリノの比率を測定する為の装置、鉛ガラ スの設置が行なわれました。
SCIFIシートの製作 ('98.06)
ニュートリノの反応位置を測定する為のシンチレーティングファイバーシートの製作 が進んでいます。
1000トン水チェレンコフ検出器(ベビーカミオカンデ)の設置('98.07)
スーパーカミオカンデと同じタイプの検出器を用いる事で、ニュートリノ反応の比較 を行ないます。 1000トンのベビーカミオカンデが、無事実験ホールに設置されま した。この作業は、多くの共同実験者が見守る中、1日がかりで行なわれました。

Link



E-mail: www@neutrino.kek.jp